絶賛栽培中!紅芋の新品種「むらさきほまれ」と「ニライむらさき」の魅力

沖縄の特産品として有名な「紅芋」ですが、一口に紅芋と言っても実は多くの品種があります。圧倒的県内栽培シェアを誇る「ちゅら恋紅」や、紅芋としては数少ない青果用品種「沖夢紫」をはじめ、まだまだ数多くの品種が存在することをご存じですか?(→ちゅら恋紅と沖夢紫についてはこちらから)

さらに年々品種改良が進み、より美味しく、より特徴的な紅芋も誕生しています。今回は、そんな新品種の中から「むらさきほまれ」と「ニライむらさき」についてご紹介(^-^)!
それぞれに独特の特徴があり、今後の多方面での利用が期待されているとても魅力的な品種です。この記事では、これら紅芋の品種の魅力や特徴を、宮古島の芋農家がわかりやすく解説します。

目次

  1. 「むらさきほまれ」の特徴
    1-1 とにかく紫!アントシアニンがスゴイ!
    1-2 利用用途
  2. 「ニライむらさき」の特徴
    2-1 数少ない青果用品種
    2-2 ペースト加工にも万能
    2-3 耐病性があって育てやすい
  1. まとめ

1. 「むらさきほまれ」の特徴

1-1 とにかく紫!アントシアニンがスゴイ!

「むらさきほまれ」の1番の特徴は、その「ちゅら恋紅」の4倍というアントシアニン含量!なので、とーても濃い紫色をしています。ただ、この濃さゆえ、焼き芋などにするとブラックコーヒーのようなほろ苦い味わいとなり、焼き芋などにすると、多くの人に「苦っ!」とビックリされます(^_^;)

1-2 利用用途

「むらさきほまれ」は、現在、その特徴的な色素を生かし、紅芋パウダーとして加工されています。パウダーはペーストよりも加工品への使用が容易なため、より幅広い商品で利用が可能となり、芋農家としては、今後が大いに楽しみな品種の一つです。
しかし、あまりにも多くのアントシアニンを含むことにより、ペーストにしても苦味が残るため、青果用としてもペースト用としても向かないとされ、用途がかなり限定(現在はパウダー用途のみ)されてしまうのがネックです(-_-;)

そこで!宮古島芋畑では、そんな個性溢れる「むらさきほまれ」の商品化を企画中(^-^)
むらさきほまれでしかできない、むらさきほまれだからできる商品を鋭意研究開発中です。
発売は加工場準備等の関係上、今年の8月頃になりますが、乞うご期待下さい!

2.「ニライむらさき」の特徴

2-1 数少ない青果用品種

2024年に育成された「ニライむらさき」は、沖夢紫に続き、紅芋では数少ない青果用品種の1つです。市場に出回る前から大注目を集めている理由は、その美しい青紫色はもちろんのこと、ちゅら恋紅の2倍以上とされている糖度にあります。焼き芋にすると、ねっとりとホクホクの中間くらいの食感で、甘さもしっかりと感じられる”はず”です。

”はず”というのも、今年初めて栽培した品種なのでまだ、食べれていません。。。

初収穫は今年の4月頃を見込んでいます!

収穫後には、改めてレビューもご報告させていただきますのでお楽しみに!

2-2 ペースト加工にも万能

「ニライむらさき」は、青果用として、焼き芋や天ぷら、蒸し芋などがおすすめですが、ペースト加工の適性も高く、加工用としても利用できる品種です。
焼き芋に良し!ペーストに良し!まさに紅芋の万能選手!

私たちも大いに期待している品種です。

宮古島芋畑では、今後、ニライむらさきの焼き芋もオンラインショップで販売予定です!
収量が増えてきたタイミングになりますので、ちょっと先になりますが、乞うご期待下さい(^_-)-☆

2-3 耐病性があって育てやすい

県内栽培シェア8割を超える「ちゅら恋紅」ですが、基腐病(※)に対する抵抗性が十分でなく、一時は県内生産量が相当落ち込み、県内全域で紅芋不足に陥りました。
そこで基腐病抵抗品種として育成されたのが「ニライむらさき」です。収量は「ちゅら恋紅」に比べると8割程度ですが、基腐病の発生がかなり抑えられるため、健全な芋だけを見れば、「ニライむらさき」の方が収量が見込めるとのこと。宮古島の土壌(島尻マージ)に向いている品種であるため、地域特産品としてのポテンシャルも大です。

※基腐病・・・2018年に国内で初めて確認され、土壌中や貯蔵中の塊根を腐敗させていしまうため、さつまいもの生産に甚大な被害を及ぼす病害です。

3.宮古島から全国へ!紅芋の未来

高アントシアニンの「むらさきほまれ」
高糖度の「ニライむらさき」
それぞれ個性が光る新品種、宮古島の風土を活かして絶賛栽培中です(^-^)!

宮古島芋畑では、オンラインショップでの販売を予定しています。
ぜひ県外の皆様にも宮古島の美味しい紅芋をお届けできるよう準備をしていますのでお楽しみに!

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